全国盲ろう者団体連絡協議会メールマガジン第54号
2022年6月15日発行
全国盲ろう者団体連絡協議会(以下、「連絡協議会」という)
<目次>
目次
1.会長からのメッセージ
会長 大杉 勝則(おおすぎ かつのり)
今や、ウィズコロナ。
みなさん、いかがお過ごしでしょうか?
屋外ならマスクをしなくてもいいというような意見が出ていますね。
でも、盲ろう者はコロナに感染すると、大変なことになりますよね。
もう少し慎重に、マスク着用、徹底した手洗い、アルコール消毒などを続けましょう。
さあ、夏本番。
しかし、熱中症にならないよう、十分気をつけましょう。
熱中症は、意外にも自宅の中で起こるケースが多いみたいです。
クーラーをかけたり、窓を開けるなど、室内を高温にしないこと。
のどが乾いていなくても、水分は常に摂りましょう。
健康維持が一番です。
そして、一日も早く、元気なみなさんと会えることを楽しみにしています。
2.国の新たな動き
事務局長 庵 悟(いおり さとる)
この5月に国において、2つの大きな動きがありました。
いずれも、盲ろう児・者ならびに関係者にとっては決して十分とはいえませんが、これらの法律を手掛かりに、今後の各方面での盲ろう者の情報アクセシビリティと意思疎通支援制度のさらなる充実をはかっていくための取り組みがいっそう必要になっていくと思います。
1.民事訴訟法改正
デジタル化の流れが加速する中、民事裁判において、裁判を起こす人も起こされる人も、裁判所の手続きを電子データでやりとりをしたり、裁判において法廷に行かなくてもオンラインで参加できるようにするなどの改正を検討されていました。
去る5月18日、参議院本会議にて可決、成立しました。
日弁連が中心となって、障害者が不利益を被らないようにするための条文を盛り込むように運動ををしてきました。しかしながら、条文には明記されず、以下の付帯結尾に盛り込まれました。
「十一 民事訴訟手続を利用する障害者に対する手続上の配慮の在り方について、本法施行後の制度の運用状況及び障害者の意見も踏まえて、障害者のアクセスの向上に資する法整備の要否も含めて検討し、必要な措置を講じること。
2.障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法」が可決成立
このたび、聴覚障害者制度改革推進中央本部が中心となって10年以上にわたって取り組んできた、「情報コミュニケーション法」(仮称)の制定を目指した運動が実を結びました。この活動には、盲ろうの代表として、当会の川島委員と庵が全国盲ろう者協会の代表として盲ろう者の立場で意見提言を行ってきました。
5月18日 衆議院厚生労働委員会での可決をを経て、同月19日、衆議院本会議にて
、可決成立しました。
附帯決議には、以下のとおり、優先調達、法制上財政上の措置、相談窓口、手話言語法について触れられています。
(附帯決議)
「 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一 障害者による情報の十分な取得及び利用並びに円滑な意思疎通への配慮に努めて開発した情報通信機器その他の機器及び情報通信技術を活用した役務を優先的に調達する
制度について、検討を行うこと。
二 情報コミュニケーション・アクセシビリティの推進のため、障害者基本計画の達成状況を踏まえ、法の見直しなど必要な措置を講ずること。
三 情報コミュニケーション・アクセシビリティに関する相談窓口の設置を検討すること。
四 行政機関に提出する書類のバリアフリー化、災害時の情報保障、選挙における情報アクセシビリティの改善、資格試験など各種試験のバリアフリー化など、情報コミュニケーション・アクセシビリティのさらなる促進について財政的な措置を含め必要な検討を行うこと。
五 本法同様に四十七全都道府県と千七百四十一全市区町村の議会から制定を求める意見書が国に提出されていることを踏まえ、手話言語法の立法を含め、手話に関する施策の一層の充実の検討を進めること。
3.友の会紹介コーナー
徳島盲ろう者友の会
会長 大西 幸子(おおにし さちこ)弱視難聴
徳島盲ろう者友の会の仲間たちを紹介します。
私は会長歴3年目の大西幸子です。まだまだ力不足ですが、これからも盲ろう者のために頑張りたいと思っています。
名誉会長 高原シゲミ【たかはらしげみ 全盲ろう】地域活動支援センターやまももに通っています。アイスクリームが大好きです。昼休みに、お弁当を食べながら職員さんと犬や猫のペットの話をしながらニコニコして楽しそうです。
副会長 武田照夫【たけだてるお 弱視難聴】
パソコンと料理が得意です。熱心に友の会のために活動をしていて心強く思っています。
副会長 角田初江【かどたはつえ 全盲ろう】
甘いものとお出かけが大好きで、仲間との交流に積極的です。
副会長 吉本浩子【よしもとひろこ 弱視難聴】友の会に入ったばかりで、いつも、もっと仲間たちと会いたいと言っています。
機関紙担当 南耕造【みなみこうぞう 弱視ろう】文章を書くことと、盲ろう者ができるゲームを考えるのが得意です。
吉岡久美【よしおかくみ 事務局長】活動範囲が広く活発です。手芸をするのが得意です。
野田守【のだまもる 先天性風疹症候群】ふうわ部会(盲ろう児とその家族の会)活動で、お好み焼きを上手に焼いている動画を見ました。長尾久美子先生と仲良しです。
柴田剛司【しばたつよし 先天性風疹症候群】
通所しているやまももの自室、下駄箱、トイレの場所などを覚えていて、自分で目的地へ行きます。私にコーヒーをちょうだいと言う時があります。
上浦可央理【かみうらかおり 先天性弱視ろう】筆談での情報収集が得意です。通訳・介助員といろいろな場所へ出かけて、手話も使って活動しています。
森流星【もりりゅうせい 先天性盲難聴児】
コロナ禍であまり会う機会がないのですが、とっても可愛い男の子です。
安芸正枝【あきまさえ 弱視ろう】淡路島のふくろうの郷で生活しています。縫い物、編み物が得意です。ゆっくり会いたいなあと思います。
12名 時々、けんかもしますが、みんな仲良しです。これからもよろしくお願いします。
4.みんなの広場(リレートーク)
「信号機補助装置について」
矢橋 和子 (やはし かずこ)弱視難聴 山口県
先日、下関で開催されたロービジョン機器展へ参加しました。
パソコン機器等の他に振動式信号機補助装置がありました。
日常生活の中で「こんなものがあったらどんなにいいだろうか」と思っていたそのものでした。
弱視難聴の私は、まだ近くの郵便局や買い物は、一人で何とか出かけることができていました。
でも、交差点を渡るのは大変です。
信号機の近隣の住民から、音がうるさいとの苦情で、音声が止められていたからです。
人や車の流れについて移動できる時はまだよいのですが、誰もいない時、車の流れが途絶えた時など、動くに動けず、誰かが通るまで待つ状態でした。
皆さんはどうしているんだろうと思い、福祉mlに投稿し、そこで、富山の九曜さんから、丁寧な情報を頂きました。
県への要望や、信号機の管轄は警察へ要望することなどアドバイスを頂きました。
早速、総会で提案し、了承されました。
設置状況、言葉もそのまま使わせて頂いてとても助かりました。
これから信号機の設置に向けて頑張っていきたいと思っています。
5.編集後記
編集担当 古川 竜一郎(ふるかわ りゅういちろう)
いよいよ夏本番に入りますね。
夏といえば私の苦手な時期です。
暖かい時期に血液検査をすると肝機能が弱り、逆に冬になると肝機能は正常に戻りこれで、体の調子が分かります。病院の先生からもわかりやすいねと言われます。(笑)
まだ、6月というのにこの暑さ、7月、8月の真夏日は私はどうなっているでしょう?
汗をたくさんかいて痩せるかしら?それとも水分の取りすぎで変わらないかな?
皆さんも、水分をしっかり取り部屋でも涼しく熱中症に注意しましょう
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